調査と研究

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マラソン中の突然死

●ウルトラマラソン前後の血液検査No.2

にちなんおろちマラソン 100km 2003年6月22日
【血液検査 生化学】
  にちなんおろちマラソン前後
検査項目 03.6.21 03.6.23
総蛋白(TP) 7.4 6.8
T−BIL 0.5 1.2
GOT 11 20
GPT 10
LDH 193 235
γーGTP
BUN 15.4 19.5
CRE 0.8 0.8
UA 4.9 4.6
Fe 66 280
T−CHO 167 134
TG 159 37
HDL 47 56
CPK 108 519
CKMB 2.5 14.7
【血液学】
検査項目 にちなんおろちマラソン前後
WBC 7600 7500
RBC 473 434
Hb 14.7 13.3
Ht 42.9 40.0
PLT 22.2 20.0
【前2回のマラソンとの比較】
  ウルトラマラソン後のデータ
検査項目 奥熊野 飛騨 にちなんおろち
CPK (40〜200) 927 1319 519
CKMB (5以下) 32.9 55.7 14.7
GOT (10〜35) 33 38 20
LDH (110〜220) 226 237 235
WBC (3600〜9400) 9000 8900 7500
RBC 410〜530) 415 409 434
Hb (14〜18) 13.1 12.9 13.3
TP (6.5〜8.2) 6.8 6.8 6.8

検査項目の( )内は各々の正常値を示す。

 

3回のウルトラマラソンにて同じような結果を得た。ただし、前2回と最後の「にちなんおろち」とはかなり差が見られた。骨格筋のダメージである、CPK、CKMB、GOT、の酵素値の上昇が前2回に比して著明に少ない。これは何故か。コース的にはいずれも同じような山の中ばかりのランであった。エイドも同じように、給食があった。タイム的には3回目の「にちなんおろち」が悪い(奥熊野は12時間57分、飛騨は13時間37分、にちなんおろちは13時間46分)。多く時間がかかるほど足のダメージも強いと推測される。しかしながら、身体的にも検査値も3回目が一番良かった。

この違いは「サプリメント」服用にあると思われた。前2回のデータからウルトラ後に「血液の蛋白の低下」などが確認され、その補給も兼ねてマラソン前とマラソン中にサプリメントを服用した。それは「アミノバイタル」3袋と「バーム」2袋である。これらの「アミノ酸」入りのサプリメントは「筋肉疲労を取る」、「筋肉痛を解消する」との宣伝文句がある。実際私のウルトラの経験では特に筋肉痛などが問題なかったので、今まで服用したことがなかった。しかし今回のデータにより、筋肉痛がなくても「筋肉のダメージ」を減少、筋肉を保護していくのに非常に有用であることがわかった。このせいかマラソン後半の胃腸症状(ムカツキや食欲不振)も軽減され、ゴール後も食欲が普通にあった。今回の経験、データからウルトラマラソンなどの長距離走にはこのサプリメントは劇的な効果があると判断した。

ただし、タイムは正直で練習、実力次第である。サプリメント効果もこれには直結しなかった。

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