調査と研究

調査と研究

マラソン中の突然死

●実技型運動負荷心電図の実際 ウルトラマラソンNo.2

2003年4月27日 奥熊野ウルトラマラソン 100km

舞台は「さくら」と同様にNHKの朝ドラの「ほんまもん」で話題となった和歌山県の熊野周辺のコースである。有名な那智の滝からスタートし、100km走るウルトラマラソンにて心電計を装着した。このマラソンも山の中が中心の山岳マラソンである。私は12時間57分で完走した。ただし、心電図の記録は前日の午後9時51分から、大会当日の12時11分までの14時間20分である。この心電計は軽量で走るには問題がなかったが、固定するのに苦労した。この日は快晴で昼頃にはかなり暑かった。心電計の上から「微小孔つき通気性ポリエチレンサージカルテープ」で固定していたが、大量の汗でテープがはがれていった。そして痒くもなり、約60km地点で心電計をはずさざるをえなかった。よって、マラソン走行中の記録は5時から12時過ぎまでの約7時間である。

【心電図の自動解析】
時刻 心拍数
最小値
心拍数
平均値
心拍数
最大値
心拍数
総数
心室性
期外収縮
0:00 46 54 80 3256 0
1:00 48 59 105 3494 0
2:00 48 64 92 3771 0
3:00 65 89 115 5203 0
4:00 65 85 129 4960 0
5:00 78 166 182 9684 0
6:00 131 160 187 9351 0
7:00 131 160 170 9363 0
8:00 117 159 174 9277 13
9:00 120 163 182 9554 2
10:00 127 158 182 9254 4
11:00 129 158 178 9215 3

今回の100kmマラソンでも後半に不整脈(心室性期外収縮)がみられた。

【トレンドグラム】

 私はこの日3時前に起床したので、その頃から心拍数が上昇している。5時からは(マラソンスタート時)150以上に急上昇している。

 

【圧縮心電図波形】

 0時から30分間の心電図記録である。睡眠中であり、心拍数は60前後である。

 

10時から30分間の記録である。心拍数は160〜170となっている。不整脈はみられない。

<< 実技型運動負荷心電図の実際 
ウルトラマラソンNo.1
実技型運動負荷心電図の実際 
ウルトラマラソンNo.3 >>
▲ページの先頭へ